まず、ここから先を読まれる方は、この文章が管理人カッキーの極めて個人的な感想であることをよく理解したうえでお読みください。ひとによっては不愉快な思いをする場合があります。予めご了承ください。
さて、このサイトを開いて4回目のFNSの日。今回ほど感想を書くのに悩んだことはない。
まずは率直に、面白かった。楽しかった。
随所に「夢列島ファン」をくすぐる味付けがされていた。たとえば、サンコン氏の登場とかね。あとは、のりお・おさむの狩人、アダモステにも心が沸いた。「夢列島のあのころ」を熟知した人がつくってくれたんだという嬉しさがあった。(片岡飛鳥氏はひょうきんAD出身)
とことん「茶の間を楽しませる」ことにこだわった番組でもあった。テレ朝とのコラボレーションなどは、さすが「バラエティー制作センター」と冠するソフト制作集団=B恐れ入りました。
また、27時間を通してメイン司会者が出続けたということも、番組の原点に返って嬉しかった。(95年や96年も面白かったが、この一点は物足りなさが残った)
また、2001年の夢列島の感想としてワタクシは「フジテレビらしい笑いのセンスを感じる部分が少なかった」と書いているのだけれど、今回はフジテレビテイストがたっぷりつまった27時間だったと思う。
たっぷりつまっていたがゆえに、司会のナインティナインのお二人はハードだったことだろう。これだけ段取りを叩き込んで進行する27時間テレビの司会者は初めてではないだろうか。ひょっとすると、某徳光も超えるかもね。たいへんお疲れ様でした。
しかし、しかしである。
番組終了時に感じたワタクシの言い表しようのない寂しさ、冷めた感じはなんだったのだろう。たしかに面白かったし、笑えた27時間ではあったのだけど、どこか、自分の気持ちとは離れたところで過ぎていった27時間だったという気持ちがあることも書き残しておきたい。
それはたぶん、次の時代がやって来たんだという実感からくるもののような気がする。
古い「夢列島ファン」のワタクシにはどうしても、「あのころの夢列島」の再来を期待する気持ちを捨てきれていないでいる。そんなところに、新しい時代の人たちの新しい形の27時間テレビが「成功してしまった」ことに対するなんとも言い様のない切なさなのだと思う。
FNSの日の方向が変わった97年から8回目にして、いよいよ「FNSの日下巻」(by水口昌彦氏)が本当に始まったということだろう。
若い「めちゃイケ世代」の人たちがどう思うかは知らないが、私はそれでも、どうしても、もう一度「あのころの夢列島」を見たいという思いを捨てきれない。(なんならスカパーででもいいんだけどな…)
新しい形の"笑いがつまった27時間テレビ"を見られた嬉しさとそういう気持ちのジレンマが今回の感想を書くのを難しくさせたのでした。
それはさておき、今回、「お笑い怪獣」に対する批判があるようなので片腹痛い。「お笑い怪獣」があのコーナーを壊したなどというのは的外れも甚だしい。元々、さんまさんは片岡氏と打ち合わせてあるので、出演は規定路線であり、「乱入」でもなければ、「破壊」など論外。ああいうふうにという演出サイドの意向に沿ったと言える。(千野・政井両アナもブッキングされてたしね)
また、「矢部さんが可哀想」的ご意見も笑止である。あの進行の拙さを見てイライラこなかったひとはよっぽど生温い笑いに慣れているひとなんだろう。あのコーナーで司会者である矢部氏から何か笑いが生まれたかね? あれならアナウンサーで充分だし、メガホンでボコボコ殴るだけでは安物の監督コントだよ。あれじゃ、サンダルで殴られるという"きわめてオイシイ"突っ込みを頂いても仕様がない。それも逆に笑いにしようと思えば充分ひと笑いゲットできたのではないの。芸人祭りの仕切りはこうだというのは、2003年の春の大反省会を見るがいい。一目瞭然。ま、あれはあれで、方向が全然違っちゃってイライラしたけど・・・。
んまーそれはそれとして、フジテレビさん、ねぇ来年どうするの? ことしの焼き直しじゃつまんないと思う。それでは。
平成16年8月1日