FRI,Nov,22,15:15【夫婦別姓について語ってるぞーい】 |
1年ぶりでございます。
何がかと言いますと、「夫婦別姓(別氏)制度」について、ここで語るのが。
1年前のちょうど今日にも「夫婦別姓」については語ったんだけど、あれからもう1年の年月が過ぎちゃいました。
まぁ、その1年の間にこの問題についてどれだけの変化があったかというと甚だ疑問で、特に進展も後退もないみたい。
法務省も「選択的夫婦別姓(別氏)制」が駄目なら、「例外的夫婦別姓制」とかって、あの手でこの手でなんとか通そうとしてるんだけど、やっぱり駄目。
しかしまぁ、法務省はそんな無駄なことに時間を費やす暇があるんなら、精神障害者の犯罪に関する法整備とか司法制度改革のほうをとっととやって欲しいよ。
まぁそれはそれとして、別姓導入反対派≠自認するワタクシといたしましては、大変結構なことと思っております。このままこのような不毛な論争が煙のように消えていくことを願ってやみません。賛成派の方、ごめんなさい。
そもそも、ぼくがよくわからんのは、どうして別姓を導入しようとする人たちは、結婚制度そのものを否定しないんでしょう。結婚したいけど、苗字が別々でっていう論理がそもそも破綻してると思うんだけど。
要するに、「結婚」ていう法律上の恩恵だけは受けたいけど、自分の気に入らないことは受けたくないっていう単なる我儘にしか思えないね。
そんなに苗字が一緒になるのが嫌なら、結婚やめればぁ? でも、あれでしょ、相続上の問題とか税制上の問題とかで未婚のままだったら不利になるから、とりあえず結婚はしたいんでしょ。
結局その程度のことなんでしょ。
でも、結婚って本人たちの問題のようではあるけど、結局、周りの問題でもあるわけよ。
もちろん当人同士の意思で結婚するかしないかってのは決めればいいんだけど、でも、その当人たちが結婚を望むってのは、2人の自己満足だけじゃなくて、世間とか社会に2人の関係を認めてもらうというところも大事なんちゃうの?
だって、「結婚した」って2人だけが知っててもしようがないでしょ。「結婚」を決めたら、まずどうするかっていうと、お互いの両親とか友だちに知らせるでしょ。知ってもらいたいでしょ。その時点でもう、「結婚」は2人だけの問題じゃないわけよ。
そんで、婚姻届っちゅうもんを、わざわざ役所に届けるんでしょ。
役所はまぁ書類に残るから、それでいいかもしれないけど、それ以外の人にとってみれば、2人は単なる恋人同士なのか、同棲カップルなのか、不倫カップルなのか、はたまた赤の他人なのかって、見た目ではどう足掻いても判断しようがないわけ。「私たち夫婦です」って顔に書いてあるわけじゃないし。
そこで、一番手っ取り早く2人が夫婦であるということを理解できるのが、同じ苗字であるということじゃない?
そりゃあ、江戸時代なら別に苗字なんかなくたって構いやしないよ。どこどこの平吉とどこどのお菊が祝言を挙げたとかってのは、そのコミュニティのなかではあっという間に広がって、みんなも認知することになるわけだから。
だけど、これだけの往来の激しい社会になったらそういうわけにはいかない。ゲマインシャフトからゲゼルシャフトっていうのかな。
そういう社会で夫婦であるということを、傍目に認知できるのが、やっぱり同姓だと思うけど。
別姓を求める人たちは、姓が変わって、いちいち人に説明したり、手続きしたりするのが不便だ、面倒だっていうけど、立場を変えて他人から見れば、夫婦や家族が別々の姓を名乗ってることのほうがよっぽど迷惑だよ。
要するに、夫婦別姓って、自分のことあるいは自分たちのことしか考えてない制度に思えるわけよ。「結婚」とか「婚姻制度」っていうのを無視してね。あと、家族っていうのも無視してるしね。
それと、「夫婦別姓によって家族の一体感が損なわれる」っていう反対派の意見に対して、賛成派は、その程度で崩壊する家族は同姓でもとっくに破綻してるなんてことを言って反論したりするんだけど、一方で、苗字を変えることによって、これまでのアイデンティティーが損なわれるから別姓を認めるべきって意見もあるんだよね。
じゃあ言わせてもらうと、「苗字が変わるぐらいで損なわれるアイデンティティーなんてどれだけの価値があるんだよ」って思うよね。
ま、そんなわけで、不便かどうかなんてのを理由に「別姓」を叫ぶんなら、「別姓」による不便さも当然考えなくちゃいけないし、家族が社会の基礎集団であると考えるなら、夫婦というよりも家族全員が同じ姓を名乗るというのは、とっても理にかなってると思うけどね。
それがなぜか、「別姓=善」「同姓=悪」みたいな変な固定観念を抱いてる人たちがいて、そういうのに一般の人たちまで乗せられてる感じがする。
えーっと、仕事上の不便さは、仕事上の名前としてそのまま旧姓を使えば十分に克服できると思います。世の中には芸名とかペンネームとかいうものがありますから。なんとでもなります。
そういうわけで、ワタクシは「夫婦別姓」などというのを法律でわざわざ明文化する必要などまったくないと思っておるわけです。
長い文章、お読みいただきありがとうございました。ほっんと長い。ちゅかれた。
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